台風被害に伴う賠償責任について

自然災害を原因とする被害には賠償責任は発生しない

自然災害を原因とする損害とは、風雨などによる直接的な損害以外に、以下のようなものがあります。

・隣家の屋根瓦が飛んできて窓ガラスが割れた

・歩行中に店舗の看板が飛んできて怪我を負った

・隣家の植木鉢が飛んできてクルマに傷をつけられた など

このようなケース以外にも、走行中の自動車が折れた街路樹の下敷きになるなどの事例もあります。

被害にあってしまったら当然「先方に賠償してもらいたい」と思うものですが、残念ながら、自然災害を原因とする損害による賠償義務は原則としてありません。

しかし、以下のように法的な責任を問われる場合があります。

自然災害の規模や有無に関わらず、加害側に落ち度があったため、損害が生じたと考えられる場合は有責となる場合があり、損害賠償を請求できることがあります。

例えば

・飛散した外壁がすでに腐食していた

・落下した植木鉢が不安定な場所にあった など

このように、社会通念上、また客観的に所有者が注意や安全性の確認を怠っていたと認められる場合に限られます。これは民法第七百十七条で定義されています。

今回のような巨大台風に伴って発生した損害は、『不可抗力』によるものであり、そもそも損害賠償責任が発生しないケースが大半と考えられています。

今回の台風でのご相談が御座いましたら、ピースワン(06-6631-0303)までご連絡をお願いします。

担当 原田 知彦


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